カフェインとは、茶葉やコーヒー豆、カカオ豆などに含まれている、天然の食品成分の一つです。
紅茶や緑茶、コーヒーなどの飲料に含まれる他、食品添加物(苦味料)や医薬品としても使用されています。
カフェインの効果

- 眠気や疲労感の抑制
- 集中力・注意力の向上
- 運動時のパフォーマンスの向上
- むくみの予防(利尿効果による)
- 脂肪の代謝を促す
- 偏頭痛の緩和
眠気覚ましにコーヒーを飲む、という方は多いですよね。
集中したいときや運動前にカフェインを摂取することで、良い効果を得ることができます。
カフェインの過剰摂取による副作用

- 心拍数の増加
- めまい
- 不安・興奮・イライラ
- 震え・手足のしびれ
- 頭痛
- 不眠
- 脱水症
- 下痢や吐き気・嘔吐(消化器系への刺激による)
良い効果がある反面、カフェインの大量摂取は悪い影響を及ぼすこともあります。
長期的に摂取することで高血圧のリスクが高くなったり、骨密度が低下したりする可能性があります。
妊婦さんは高濃度のカフェインを摂取することで胎児や乳児の成長を阻害するおそれがあるため、摂取量への注意が必要です。
どのくらい摂取していいの?
個人差があるため、日本においても国際的にも1日の摂取許容量は設定されていません。
参考として、カナダ保健省は1日あたりのカフェイン摂取量について、
・健康な成人は400 mg(コーヒーをマグカップで約3杯)まで
・妊婦や授乳中、妊娠を予定している女性は300mg(コーヒーをマグカップで約2杯)まで
・子供はカフェインに対する感受性が高いため、
4歳~6歳の子供は最大45mg/日
7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日
10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)まで
と発表し注意喚起しています。
カフェインはコーヒーや紅茶以外にも含まれるため、1日の摂取量に注意して、摂取しすぎないようにすることが大切です。
カフェインが含まれる飲み物と含有量

飲み物やカフェインを添加した食品・医薬品には、成分表示に含まれているカフェインの量(カフェイン含有量)が記載されている場合が多いです。記載されている量が『製品何mlあたりのカフェイン含有量なのか』に注意して確認してみましょう。
いつカフェインをとったらいいの?

運動前や集中したいときにカフェインの摂取をすることで、良い効果を得ることができます。
ただし、カフェインの摂取により入眠できない・途中で目が覚めてしまうなどといった副作用が出てしまう場合があります。
就寝時間の6時間前を目安に、カフェインの摂取を控えるようにしましょう。
カフェインを含む医薬品に注意

偏頭痛の治療薬のほか、市販の風邪薬・眠気防止薬などにもカフェインが含まる場合があります。
それらの薬剤の用法・容量を守らず服用したり、カフェインを多く含む飲料と併用してしまうと、カフェインの過剰摂取となり重大な健康被害につながるおそれがあります。
カフェインを含む医薬品と、カフェインを多く含む飲料を同時に摂取することは避けましょう。
ノンカフェイン・ローカフェインの飲み物を

良い効果をもたらしてくれるカフェインですが、使用方法によっては健康被害につながる可能性もあります。摂取量やタイミングに注意して、上手に付き合うことが肝心です。
コーヒーやお茶が好きだけど、カフェインは控えたい……
そんな方には、ノンカフェインやローカフェインの飲み物がおすすめです。
ノンカフェイン・ローカフェイン・デカフェの主な飲み物やその違いについては、こちらの記事を参照ください。
<参考文献>
・農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
・消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/other/contents_002/